ダイエット商品の7割は嘘

ダイエット
  「ダイエット商品 嘘」の画像検索結果 「30日間で、運動・食事制限無しで-38kgの大減量に成功!」 「全米で大ブーム!セレブや人気タレントも使っています!」 相変わらず巷には、このような宣伝文句が踊っています。常識で考えると「楽して痩せる商品」なんてあるわけがないと、多くの方が思うでしょう。一方で、 「これだけ宣伝してるんだから、少しは効果あるのかも?」 「有名な芸能人が効果ありそうなこと言ってるし、一度試してみようかな」 このように考える人も多数存在します。 事実、ダイエット商品は毎日のように新商品が発売され、売上も上々です。 では、ダイエット商品は本当に効果があるのでしょうか?

7割が効果の実感なし

弊社はダイエット商品に特化した口コミサイト「ダイエットカフェ」を運営しています。ダイエットカフェは2008年に設立し、この10年で8000以上のダイエット商品に、合計15万以上の口コミを集めています。 このサイトでは、口コミを投稿する際に「使用期間」「使用前の体重」「使用後の体重」を(任意で)入力してもらっています。このデータを使い「ダイエット商品は本当に効果があるのか」を調査してみました。 調査の結果、上図のように「効果が実感できない商品」の数が、全体の68.8%を占めるという事実が判明しました(調査結果の詳細はこちらを参照)。 この結果から、ダイエット商品のうち効果が実感されている商品は、全体のわずか3割程度にすぎないということがいえます。ダイエット商品に対する広告や宣伝が多く溢れている現代において、実際にその期待通りの効果が実感できる商品は決して多くはないのです。 では、過激な宣伝文句に惑わされ「効果が実感できない商品」を購入してしまった方の心中は、どのようなものなのでしょうか。 「合理的な根拠無く、簡単に痩せられる」といった広告表示を行ったため、今年6月に消費者庁から景品表示法に基づく措置命令が出されたA(仮名)という会社があります。一例として、このA社の商品の口コミを見てみましょう。
広告に謳われていた、痩せすぎ注意が衝撃で、購入しました。数時間後には効果が…とも書いてあり期待しましたが、1ヶ月続けた結果、全く変化なしでした。あそこまで、大きく効果が書かれてあると信じてしまいます。 45歳女性 1ヶ月使用 58kg→58kg(体重変化無し)
上記口コミはあくまで一例ですが、この商品では、1ヵ月以上使用して「体重が1kg以上減った人」が22人だったのに対し、「体重が1kgも減らなかった人」が99人となっており、大半の方が効果を感じられなかったという結果になっていました。

「ギリギリ」の巧妙な広告

先ほどの口コミには「広告に謳われていた、痩せすぎ注意が衝撃で」などと記載されており、上記商品の広告内容が消費者の視点からも過剰な期待を持たせる内容となっていた可能性があります。実際に、同商品については、消費者庁より、広告による「優良誤認表示」にも該当するという指摘がなされていました。その結果、この商品は、最終的には措置命令を受けることになったようです。 しかし、上記の例は一部に過ぎず、私が見る限りでは、ダイエット商品の中にはまだまだこのような消費者の期待を過度に惹きつける商品が存在しています。 こういった商品を販売する販売業者は、「薬事法」や「景品表示法」を研究し、「明らかに法律に触れるような表現は避け、他方で、消費者に対しても相当程度の効果がありそうだと認識させるダイエット商品」を販売し続けています。そして、こういった商品の中には、現在も莫大な利益を上げ続けている商品もあります。 また、先ほどの商品には以下のような口コミも投稿されていました。
痩せ過ぎ注意…体重が半分になるかもって言う広告をみてホントに飲むだけで痩せれるならと思って口コミもチェックして3箱も購入したけど、1ヶ月飲んでの体重は1キロ増えて便秘ぢゃなかったのに便秘になりました。 58歳女性 1ヶ月使用 54kg→55kg(1kg増)
最初、上記の口コミを読んだ時、「“口コミもチェックして3箱も購入した”と書かれているが、ダイエットカフェの口コミでは酷評がほとんどだったはず。どこの口コミのことを言っているんだろう?」と疑問に思いました。 調べてみたところ、消費者庁の資料に「A社が口コミ、ブログ記事等をアフィリエイターに作成させていた」旨が書かれており、消費者をミスリードするような口コミが存在していたようでした。 実際、口コミは売上に大きく影響するため、各社口コミをうまく利用しようと躍起になっています。結果として消費者をミスリードするように口コミが利用されることもあり「口コミだから信用できる」とは言い切れない状況となっています。 ただ「そういった信用に欠ける口コミサイト」は口コミサイトを運営している私からすれば即座に見分けることができます。 見分けるポイントは次の4つです。 (1)取扱い商品数が少ない (2)そもそも口コミ投稿欄が存在しない (3)紹介されてる口コミが選別されてる (4)口コミに投稿日時が記載されていない 上記4つを満たす口コミサイトは運営者が消費者をミスリードさせるため、運営者にとって都合の良い「商品」「口コミ」が選択・作成されている可能性が高くなります。残念ながら、上記4つ全てを満たす信用に欠ける口コミサイト(?)は大量に存在しており、消費者の中にはこういったサイトの口コミを信用してしまう方もいるようです。 15万個以上口コミを読んでいると、ダイエット商品を購入する方の気持ちがある程度わかってきます。多くの方は「過剰な宣伝文句」や「信用に欠ける口コミ」を完全に信用しているわけではありません。しかし「どうしても痩せたい」という願望が消費者の目を曇らせてしまい、そこにつけこまれてしまっている現実があります。
ところで「“ダイエット商品の7割には効果が実感できない”ということは、残り3割のダイエット商品は効果が実感できるの?」と思った方もおられるでしょう。 その通りです。実は「効果が実感できる商品」も存在します。 調査結果を見てみると、効果が実感できる商品は大きく次の3つに分けられます。 (1)ダイエットDVDを使い、運動で痩せる (2)置き換え食品を使い、少食で痩せる (3)サプリを使い、その効果により痩せる (1)(2)のように「運動」「少食」で痩せるのは比較的納得しやすいと思いますが、(3)に関しては、サプリを使用するだけで痩せられるとあって、一見すると、とても楽に痩せることができるように思えます。しかし、こういった商品には注意が必要です。 ダイエットカフェは「日本中で使われている全てのダイエット商品の口コミを集める」ことを目的としています。結果として「日本では禁止されている成分が含まれているため販売されていないが、個人輸入が可能なサプリ」も存在しています。 そういったサプリの一つとして、たとえば商品B(仮名)といったものがあります。 この商品は、ダイエットカフェの口コミによると、このサプリを使用して痩せなかったと投稿した方が29人であったのに対し、痩せたと投稿した方は170人となっていて、その効果には一定の結果が伴っているように感じます。 他方で、この商品に関する口コミの約半数である384個に「副作用タグ」が貼ってあり、副作用を訴える口コミが多数存在していました。 以下は商品Bに投稿された典型的な口コミです。
使用したきっかけは妊娠後に激太りしたからです。 このままだとまずいと思い様々なダイエットサプリや運動 食事制限などをしたが一向に効果が出ませんでした。 もう諦めよう。そんなことを思いながらダイエットを続けてた時期に友達から進められて半信半疑で試したのがこのサプリです。 飲み始める前はどうせ効果が出ないと思ってましたがこれは違いました。 飲み始めると私の場合は頭痛や吐き気など様々な副作用が出ましたが同時にみるみる体重が減ってきました。 なのでこれは信用できます。 22歳女性 2週間使用 75kg→70kg(5kg減)
この方は頭痛や吐き気など様々な副作用が出ていながらも、体重はバッチリ減っていました。 このように、副作用による報告がなされている商品に対しては、痩せられるという結果のみを追いかけてしまって健康を害するような事態とならないよう、購入や使用にあたっては十分に注意をしましょう。

ダイエットには「運動」「少食」しかない

私はダイエット商品への口コミを10年間見続けてきましたが、今の段階では「ノーリスクで楽して痩せる」商品は無さそうです。 「重い副作用」というリスクを許容できないのであれば、結局「運動」「少食」しかないという結論になります。 ただ、「運動を辛く感じさせにくい工夫がされた商品」「少食を辛く感じさせにくい工夫がされた商品」は存在します。 それらをうまく使い「単に努力して頑張る」のではなく、少しでも辛い思いを減らし、可能であれば楽しみながらダイエットできるのであれば、それは良いことだと思います。そして、「ノーリスクで楽して痩せる」といった広告表現を見かけた時は、疑う心を持って冷静に行動するよう心がけてほしいと願っています。
  引用元 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58782 まさかの展開ですね。 ダイエット商品の殆どは、効果ないなんて、怖いものです。 うまく痩せるように刷り込まれているのでしょうか。