医療従事者のボーナスカット続く

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  ・都内の医療機関などで、今年夏のボーナスがゼロとなっているところがあり、深刻な状況となっています。 ・背景には、新型コロナウイルス患者のために病床を確保しなくてはならず収入減につながるというものがあります。 ・医療従事者などがストライキを行うケースがあるなど、事態はあまりいい状況ではありません。  
 新型コロナウイルスの影響が長引く中、医療従事者が賞与を削られるケースが相次いでいる。労働組合の調査では、3分の1の医療機関が昨夏より賞与を引き下げると回答。ストライキに踏み切る医療従事者も現れ、待遇悪化による離職者の続出を懸念する声が出ている。 日本医療労働組合連合会(医労連)が7月にまとめた調査によると、昨年と比較できる354組合のうち、122組合で賞与が引き下げられた。全体平均では昨年比マイナス0.084カ月分といい、担当者は「コロナの影響が如実に出ている。この状況が続けば人手不足の中でさらに離職者が出る」と話した。 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020072100802&g=soc
  新型コロナウイルスによって、多くの病院が大変な状況、神経をすり減らす努力が行われていますが、より深刻なのは経営状態です。これだけしんどい思いをしながら、ボーナスが去年より下がる、場合によってはボーナスが出ないという状況に追い込まれ、ストライキに踏み切った医療従事者も出てきました。   この背景には、新型コロナウイルスに備えなければならない病院側の事情があります。コロナ患者のためにベッドを確保しなければならず、一般の患者さんを受け入れられない状態が続いているからです。コロナ患者でいっぱいになることは避けるべきであり、フルに稼働していないことは大変喜ばしいことですが、病院からすれば収入の激減につながり、ボーナスを支払わない、減らすなどの動きにつながっています。 これに医療従事者は反発。なぜコロナに備えたことで収入が減った穴埋めが医療従事者のボーナスカットなのかという疑問もあり、ストライキにつながり、これを受け、医療機関がボーナスを支払うなどの動きを行います。現在も多くの医療従事者が退職し、人手不足が加速している状況であり、国がなんらかの対応をとらない限り、大変なことになると思います。