30代男性が確信したこと

男性
ダメだと分かっていながら、どうしても抑えきれないのが「怒り」。近年では、怒りと上手に向き合う「アンガーマネジメント」という単語がビジネスシーンで注目されているが、実行するのはなかなか難しそうだ。もし本当に怒ることをやめたら、どんな変化があるのだろうか? 20代の半ばに怒りと決別することに挑戦したTさんは、人生が確実に変わったという。 Tさんは現在30代で、仕事は父から継いだ小さな工場の経営者。今でこそ、怒ったり怒鳴ったりしなくなったが、かつては正反対のタイプだった。かつてのTさんをよく知る男性がいう。 「Tは学生時代の後輩ですが、当時はとにかく厄介なヤツでした。目つきが鋭く、不満があれば先輩の私でも容赦なく噛み付いてきましたし、『目が合った』『肩がぶつかった』といった些細なことで見知らぬ相手と殴り合いのケンカをしたこともありました」(Tさんの知人) 要するに不良少年だったTさん。そんな彼はなぜ、怒りと縁を切ることができたのか? きっかけの1つは、いかにもケンカっ早いタイプの人間ならではの事件だ。Tさん本人が振り返る。 「怒るのをやめたきっかけの1つは、街中でボコボコにされたことです。ある日、横断歩道を青信号で渡っていたら、車が突っ込んできて轢かれそうになったので文句を言ったところ、中から男が4人降りてきて袋叩きに遭いました」(以下「」内Tさん) 警察に駆け込んでもおかしくないような話だが、泣き寝入りしたTさん。友人には、「そんなことをしていると、いつか大怪我をするぞ」と忠告を受けたという。そんなTさんの最大の転機となったのは、当時の彼女が発した一言だった。 「ある日、彼女を乗せてドライブしている時、一時停止を無視して飛び出してきた車がいたんです。私は怒って相手の車を止め、車を降りてドライバーを怒鳴りつけ、スッキリして車に戻ってくると、彼女は私を見つめて一言『……怖い』と言い、そのまま会話は途切れました。車の中はどんよりとした雰囲気になり、デートはメチャクチャです。その直後にフラれてしまいました。 ほぼ同時期に、仕事場で初歩的なミスをした後輩を怒鳴りつけたところ、次の日から会社に来なくなってしまう事件が起き、周りから批判されたことで、いよいよ冷静に考えました。 私はその時まで、『自分に非がなければ、いくらでも怒っていい』と思っていた節がありました。けれども、結果として好きな彼女にはフラれ、慕ってくれていた後輩もいなくなりました。怒ることが自分の人生にとっていかに損なのか、身をもって知りました」 これで怒るのをやめようと決めたTさん。その決断は立派だが、それで怒りが忘れられれば苦労はしない。ところがTさんには、すぐに効果を実感するような機会が訪れた。 「友人が合コンをセッティングしてくれた時のことです。女の子は可愛かったものの、会話はまったく弾まず、『今日はダメだ』と思っていた時、店員がビールを思い切り私のズボンにこぼしました。ズボンはびちょびちょです。ただ、私はお酒を飲んで気分が良くなっており、ズボンは汚れてもいいようなものだったので、平然としていたところ、女の子たちが『それだけこぼされて全然怒らないなんてスゴい!』と褒めてくれ、一気に場の雰囲気が良くなったのです」 その後の細かい経緯は省略するが、その時の相手の1人は、現在Tさんの妻になっている。今や怒らないことにすっかり慣れ、仏のような性格になったTさんはこう語る。 「自分が怒らなくなって気付いたんですが、怒ってるところって傍から見るとカッコ悪いんですよね。周りから見ると、『怒っちゃってるよ、あの人(笑)』って感じじゃないですか。怒ると時間も体力も使いますし、周りの人にはドン引きされますし、得なことなんて1つもありませんよ」 つい先日も、「席を譲ったお年寄りになぜか怒鳴られる」という不条理な体験をしたにもかかわらず、まったく怒らなかったというTさん。絶対に怒らないという姿勢は仕事でも貫いているが、会社の業績は下がるどころかむしろ上向きで、社員の定着率も上がり、「怒るのは損」という確信はいよいよ強まっているそうだ。   引用元 https://www.moneypost.jp/370171 怒ったところで損しか無いのは分かりますね。 度合いにもよりますけど、そこまでのことじゃなかったら、怒るほうが体力使いますもんね。